鉄鋼製品高騰と入手難の背景

今月は、鋼材価格の上昇と、入手難が顕著になってきているため、某メー
カーの担当者様の情報を転記させていただきます。

ーーーーーーーーーー
鉄鋼製品高騰と入手難の背景に何が起きているのか、簡単に解説致します。

①世界各国がコロナウィルスの影響によりロックダウンを行い経済が落ち
込む。
→ロックダウンによる経済活動の落ち込みから回復を急ぐべく財政出動。
→企業の投資活動が活発化する+個人の住宅、自動車、家電等の需要が大
 幅に増加する。
→ホットコイル需要が高まる+コロナによって停止した高炉が環境規制の
 対象となり再稼働できず供給が追い付いていない。
(米・中・欧のCO2削減による環境時代の覇権争い)

②あらゆるモノの輸送が旺盛となり、船不足に陥る。
→中・韓・日で世界の80%のシェアを持つ造船メーカー各社は2020年度
まで不況と言われていたが2021年に入りたった4~5ヶ月の間に、向こう
2~3年ものの仕事が埋まった。
→厚板需要が急増する+厚板の輸入材先物価格が高騰
→厚板はさらに今後も高騰か?

①②より、リーマンショック級のマイナス要因がない限り海外相場に左右
されるホットコイルや厚板製品は少なくとも今後も高値が継続するものと
思われます。年末以降は東北地区中心に最も遅れていた国内建築需要の回
復が見込まれることからH形鋼等これまで値上げ幅が比較的小さかった品
種においてもさらに値上がりの可能性がございます。
ーーーーーーーーーーーー

上記のような状況から、厚板から作られるコラム材がひっ迫するという現
在の状況が生まれているようです。

情報をいただいたメーカー様ありがとうございました。おかげで今月は原
稿作成に5分しかかからず・・。怠けたかったわけではないのです。あく
まで真摯に的確な情報をお伝えしたいと。