業界も2024年を迎え労働環境の見直しが顕著になってきていますね。そ
れ以前の問題なのか、その影響なのかはわかりませんが、世の中の労働に
関する考え方が大きく変わってきていると感じます。私が就職したころ帰
省のために週末の深夜の夜行バスに乗ると、都心のオフィスビルはまだま
だ煌々と明かりがついていましたが、今とは隔世の感があります。
そういえばと思い出したことがあります。コロナの前だったと思いますが、
インドネシアに実習生の面接に行った時です。インドネシアで鉄骨制作会
社を経営している日本人の方とお会いする機会がありました。何かの会話
の拍子にその経営者の方が日本人とは欧米人の働き方について話をされま
した。
『ダムのような長期にわたる大きな建設現場があるとき、欧米の建設会社
はまず、現場の近くに宿泊施設やバーやテニスコートを作る。そして休日
には家族を呼んでよんでゆっくり過ごすのだ。それに比べ日本人は働くこ
とを優先で、楽しむとか余暇のことを考えることに罪のような意識がある。
そこに大きな違いがある。』と。
日本人は頑張ってきたのだと思います。私が子供のころは元旦はお店はや
っていなかったし、24時間営業のお店なんかはなかった。効率化の名のも
とに自らを犠牲にして頑張ってきたのが戦後の日本の姿であり、それはそ
れで素晴らしい事だと思います。
しかしながら共働きがあたりまえになり、社会に余裕がなくなってきて、
それでは社会が継続していかなくなってきた。人を大事にしながらも効率
を上げていかなければならない世の中になってきたのだと思います。
我が社でも働き方改革として『リミット32』を打ち出しました。繁忙期
の一か月の最大残業時間を32時間以内に収めようという取り組みです。今
まで年に一度くらい、工程管理がうまくいかず過剰な残業状態に入ること
がありました。実現するには課題は多くありますが、一つ一つ改善策を立て
実行することで実現に向かいたいと思います。