新聞

皆さん、新聞って読まれていますか?私は「もうデジタルでいいや。」と
一瞬、読まなくなった期間がありましたが、デジタルだとどうしても俯瞰
して読めないし、情報が偏るので、改めて最近は読むようにしています。

多分、私の世代より上の多くの人が、親から「新聞を読め!」と育てられ
てきたのではないでしょうか。私の学生時代は、新聞の社説などから、大
学の受験問題が作られていたようなこともあり、新聞を読むのは当然、と
いう雰囲気であったように思います。

しかしながら、私は自分の子供に自信をもって「新聞を読め!」とは言え
ません。はたして自分の考え、持っている価値観がこの時代に合っている
と自信をもって言えないのです。

仕事でもそうです。先般、従業員の皆さんと面談した際に、「私の時は手
計算で梁の寸法やガセット位置を出すことは当然で、今でも手計算で検算
しないと心配なので手計算でチェックしています。」という話が出ました。
しかし、CADの発達で寸法の算出も自動化され、彼女も「自信をもって
手計算を後輩に勧めることが出来ないんです。」と話していました。

しかし、仕事の現場に立つと、その手間をかけた経験が、何か「これ、
ちょっとおかしいんじゃない?」という勘のようなものを生み、それが製
品や段取りの品質を生んでいるような場面に多く遭遇します。

本当に「新聞」や「手計算」は必要なくなってくるのでしょうか?それは
正直私にはわかりません。もし今必要でも近い将来全く不要になるのかも
しれません。しかし、今現在に責任を持つ人間として、「新聞を読め!」と
は言わずとも、「新聞はこんな良さがあるんだ。読んではどうか。」位の事
は言ってやるべきなのかな、と感じています。