京セラ創業者の稲盛和夫さんがお亡くなりになられました。私は稲盛さんが
主催する盛和塾に何年かお世話になり学ばせてもらいました。稲盛さんの教
えは、「誰にも負けない努力をする。」「宇宙の意思と調和する心」など、結構
過激で、ちょっと宗教的に感じる表現もあり、最初は意味が分からずでした
が、盛和塾で盛和塾の機関紙を毎週読み込む機関紙マラソンというものがあ
り、それに参加することで、だんだんのめりこんでいって、今ではすっかり
京セラフィロソフィが私のバイブルになってしまいました。

私が稲盛さんのすごさを初めて肌で感じたのは忘れもしない2011年の4月
（この旅行中になぜか年齢に似合わない風疹に罹り入院。感染症と知った看
護師さんたちに急に冷たくされたという悲しい経験で忘れられなくなってし
まったのです。）でした。お客様と共にメーカー品の製品検査で新潟から大
阪までJALに乗った時でした。

私はそんなに飛行機に乗った回数が多いわけではありませんが、JALで二回
ほど遅延と欠航を経験したことがあり、なんとなくそれまでの印象は良くあ
りませんでした。しかしその時乗った飛行機はなんだかとても印象が良く、
最後降りる際に機長がなんだか粋なアナウンス（内容は忘れてしまいました。）
をして、我々が降りる際に操縦席から手を振ってくれたのです。

経営者が稲盛さんに代わっていたことは報道で知っていましたので、経営者
が変わるとこんなに変わるのかと私は衝撃を受けました。これだけ大きい会
社で稲盛さんが機長たちに「手を振れ」と指示しているわけはありません。
どうしてこんな魔法のようなことが起きるのか私はさっぱり意味が分かりま
せんでした。

あれから11年。今回の訃報に社員の数名から「稲盛さん亡くなられました
ね。」と声をかけられました。そしてアイドルのポスターさえ部屋に飾った
ことのない私がなんと稲盛さんの顔写真を部屋に飾っちゃってます。我なが
ら相当なファンですね。