手放すとき

先日、10年ほど前に出張先の懇親会で名刺交換をした方と、久しぶりに再
会する機会がありました。なんとその方、当時の私の名刺をわざわざ持参し
てくださっていて…その気遣いにちょっと感動してしまいました。

でも、いざ自分でその名刺を見てみると、「え、こんなデザインだったっけ?
」と軽くショック(笑)。当時は「これはイケてる!」と自信満々で作ったも
のの、今の感覚で見るとなんだか古臭く感じてしまいました。

ちょうど弊社は、10月に第60期の決算を迎える節目の時期。これを機に、社
内の仕組みや制度をいろいろ見直しています。

そのひとつが、毎月各部門で取り組んできた「スローガン策定」。これは、現
在の常務が勉強会で学んできて始まった仕組みで、部門ごとの目標を言語化す
るいい取り組みでした。ただ、今では別の目標設定の仕組みが定着し、役割が
薄れてきてしまいました。

そこで、今回この制度を終了することにしました。常務はちょっと寂しそうで
した。会社を良くしようと立ち上げた仕組みには、それぞれ思い入れがありま
す。

でも、今の会社、今のメンバー、今の自分に合っているかどうかを冷静に見直
すことも大事だなと。名刺の一件でも、ふと気づかされました。

「古くなったものを手放す」って少し寂しいですが、それが次の一歩にもつな
がる。新しい時代には、新しい人たちが、新しい仕組みをつくっていけばいい。
そう思っています。